【船堀でアトピーでお悩みの方へ】体の部位によって異なるステロイドの吸収率
2025年05月28日
体の部位によって異なるステロイドの吸収率
ステロイドの吸収率は、体の部位によって異なります。
吸収率が高いということは、薬の効き目も高いということになりますが、同時に副作用も現れやすいということにもなります。
ステロイド外用薬を正しく使ううえで、部位による吸収率の違いについても必ず知っておいてほしいと思います。
『ステロイドの皮膚別の吸収率の目安』
腕を1とした場合…
・頭皮 3.5
・額 6.5
・頬 13.0
・首 6.0
・脇 3.6
・背中 1.7
・陰部 42
・手の平 0.83
・足首 0.42
・足の裏 0.14
このように、体の部位によってステロイドの吸収率は大きく異なります。
細かく覚えるのが難しい場合は、大体の目安として、「顔や首、陰部は吸収率が高い、体は普通、手や足は低い」と覚えておきましょう。
この吸収率の違いから、気を付けなければならないことがあります。
吸収率の低い手足に処方されたステロイド外用薬を、吸収率の高い顔に塗ってしまうと、効き目が強すぎて副作用を起こす心配が高くなってしまいます。
逆に、顔用のステロイドを体や手足に塗っても、あまり効き目がありません。
ステロイドの部位による処方とは?
アトピー性皮膚炎では、顔用と体用とに分けてステロイドを処方されることも多くあります。
基本的に吸収力の高い顔には弱めのステロイドを、吸収力の低い手や足には強めのステロイドを出されるわけです。
そのため、顔用のものは顔だけに、体用のものは体だけに使わなければなりません。
また、ステロイドの吸収力の高い顔は、副作用が特に出やすい部位でもあります。
弱いステロイド外用薬を使う際でも、連用や長期の使用はできるだけ避けなければなりません。
ステロイドの強さには?
ステロイド外用薬の強さには、大きく分けて5段階(最も強力、かなり強力、強力、中程度、弱い)あります。
顔に塗るステロイドとしては中程度の強さのものが一般的で、強力なものは顔や陰部への使用は避けます。
アトピーの症状がひどい時には、強力なものを顔に使用することもありますが、長期での使用はしないように注意しましょう。
このように、どのステロイド外用薬をどこに塗るかというのは、必ず守らなければなりません。
体用に処方されたステロイドを、自己判断で顔などに使用することはやめましょう。